20222月大安

 

信州サーキュラーエコノミー協議会趣旨書

中村小太郎

 

私たちは里山の力を最大限に活用することで、

社会の課題を解決するために結集しました。

 

はじめに

サーキュラーエコノミー、今そこにあるものの活用方法を少し角度を変えて回路設計し直すと「もったいない」ということのない循環型の社会が作れると思います。

森を守りながら、子どもを守り地球をも守ることが可能です。

 

私たちの住む信州は、森林資源に恵まれています。

特に、私の住む塩尻市は森林専有面積が76%を超えています。

私たちは、縄文の古(いにしえ)より、街に食とエネルギーを送り続けたのは、里山の豊かな自然であったというのに、原油由来のエネルギーに頼りきった生活をしています。

どうやら、古代人の足元にも及んでいません。

また、リサイクル、リユースにおいても現代は掛け声だけで、実効性は乏しいと言わざるを得ません。

なにしろ、1000年以上前から伊勢神宮では式年遷宮の解体材リユースが当然のように行われていました。

 

私たちは、遠くに見える森林に無頓着でした。

手入れを怠った森林は、荒れてしまい赤松などは飽和して大きく育ちません。

最新の製材技術CLTはこれらのことをどうやら解決してくれそうです。

 

私たちは、空にも無頓着でした。

環境破壊型のメガソーラーではなく、広大な面積の水田の上空を発電所にします。

鉄骨ではなくCLT造のソーラーパネルを3メートルの高さに設置します。

FIT活用で農家の収益化が実現します。

 

私たちは、水にも無頓着です。

それほどの昔ではなく水道水も微生物が飲用にしてくれていたことを忘れ、塩素などに頼ってしまっています。

雨水や、天然水の飲用化も原点回帰の緩式浄水法で自給自足が可能です。

住宅の日当たり面はソーラーパネル、日陰面には雨水タンクが常識になります。

 

私たちは、子どもについても無頓着です。隠れ貧困が地域を覆っています。

子どもたちにとって食事と住まいは権利です。

地域の大人の責任として準備すべきと考えます。

食品廃棄を有効活用する仕組みづくりと子ども食堂が小学校の学区に一つ必要です。

小学校至近の公民館調理室を子ども食堂に活用します。

 

私たちは、貧困についても無頓着です。

不況下での首切りや、雇い止めなど明日の見えない社会を続いています。

しかも、最低賃金でしか雇うことのできない経営者の無能は看過できません。

また、貧困と正比例するもの、それは学歴格差です。

学習機会の平等化に取り組まなければなりません。

 

私たちは、働き方にも無頓着です。

何歳になっても「なりたいものになれる」社会にしなければなりません。

就労機会を地域コミュニティ内に回路として設計します。

 

森林からは間伐材、皆伐材を燃料、建材と捉えなおします。

細い松も利用できるCLT建材を大きなマーケットに育てること、そして

寿命の長いCLTを消費財ではなく地域の公共財と捉え直し、個々のシリアルナンバーなどでの管理で無駄なく建築物を作ることを実現する。

 

製材過程で出た端材やバークを利用し発電、排熱を利用し子ども食堂の暖冷房と、温室での生花切花事業を起こします。

これは、カーボンニュートラルな事業であり、この花は地球環境のために役立つ花として既存の流通ではない販売が可能となり、高収益事業に育ちます。

子育て中のお母さんがたの格好の仕事場になります。

温室内に子どもの保育スペースを設けます。

時給2000円、月給24万円超の報酬を設計します。

 

 

 

NPOえんしょく

事業設計、子ども食堂の運営、地域で子育て事業担当、生花切花事業、浄水事業

有限会社早川実業

森林関係全般、バイオマス発電、CLT材料調達、

株式会社サンプロ(仮)

CLT施工、用途開発

NPO MEGURU(仮)

人材のサーキュラーエコノミー回路の設計

塩尻市森林公社(仮)

地縁団体 吉田地区(仮)

顧問 腰原幹雄(仮・東大生産研)

顧問 中本信忠(仮・信州大学名誉教授)

顧問 關信彦(高知工科大学 客員教授)

 

課題の抽出

・森林再生は喫緊の課題であるにもかかわらず遅々として進んでいません。

・建設業界の環境負荷軽減は喫緊の課題であるにもかかわらず遅々として進んでいません。

・都市の木質化は喫緊の課題であるにもかかわらず遅々として進んでいません。

・再生可能エネルギーは喫緊の課題であるにもかかわらず遅々として進んでいません。

・農家の収益化が喫緊の課題であるにもかかわらず遅々として進んでいません。

・ひとり親の貧困は喫緊の課題であるにもかかわらず遅々として進んでいません。

・若年層の自殺増加は喫緊の課題であるにもかかわらず遅々として進んでいません。

・新しい働き方の設計が喫緊の課題であるにもかかわらず遅々として進んでいません。

課題解決へのアプローチ

・木材資源をCLT技術で消費財から公共財に変換する。

・建物が寿命を迎える時、解体分解でき、再生が容易である。

・雨水などを浄化(生物浄化法)し飲用に供する。

・森林100年の計で間伐、皆伐し再生可能エネルギーで発電する。

・水田上空で発電する。

・排熱を利用して生花切花事業を起こし、ひとり親への就業機会を提供する。

・貧困と学習機会、学力格差の関連性を断ち切る。

・「地域から誰ひとり取り残さない」地域を設計し、日本中に広める。

・中卒、大検、独立開業、社長になる黄金ルートを設計する。

・新しい転職の制度を設計し、社会における人材の再配置が進むようにする。

 

信州サーキュラーエコノミー協議会趣旨書